「琥太郎せんせーっ!!」
「どうしたー直獅ー。いつもに増して騒々しいぞ。」
「っ夜久、知らないか?」
「おーい、夜久お迎えがきたぞー」
「はーい。あ、こんにちは陽日せんせ。」
「あ、こんにちは。

…じゃねええ!!!!」





らう風と




「お前、今まだ4時間目の最中なんだぞ!?凄い心配したんだぞ!教室に戻れ!」
「星月せんせー。」
「直獅ー。今は授業中だぞー、静かにしろー。」
「琥太郎せんせっ!?」
「悪いな、直獅。今日はお前の味方ができないんだ。」
「どういうこと!?」
「それがな、1日言うことを聞く権を賭けて夜久とババヌキ勝負したところ見事に 惨敗でな。」
「えへへー、陽日先生褒めて褒めて」
「褒めれることじゃないだろ!!」
「…何でですか? ねえ、星月せんせ?」
「…そうだな。」
「琥太郎せんせ、少しは考えて夜久の言うこと聞いてよ…。」

こんな生徒でごめんね、陽日先生。
教室は好きだけど、今だけは戻りたくないんですよ。

「ね、だから保健室にいるって言ったでしょう?陽日先生」
「水嶋!」
「うわっ!出たー!」
「出たとはひどい歓迎の仕方だなあ。」
「歓迎していません。」
「ここは君の部屋じゃないんだし、君に歓迎されなくても別にいいんだよ」
「俺も別に歓迎してないぞ。」
「冷たいなー、琥太にぃ」
「おい!水嶋今は授業してたはずだろ?授業はどうしたんだ?」
「自習です。」
「あ、自習なら私教室戻ります。」
「お、そうだな、教室に戻ろう!」
「なら僕も戻ります。」
「そうだな!みんなで戻ろう!!」
「…じゃあ、ここにいます。」
「えっ!?」
「なら僕もここに残ろう。」
「…」
「おい郁、夜久で遊ぶのやめろ。」
「えーっ、だって面白いんだよ。」
「こっちはいい迷惑ですよ。」

ほんとふざけるなよこのもじゃめがね。
授業中いっつもいっつも私ばっかり当てやがって。
そんな言葉を瞬時に飲み込んだ私はやっぱりできる子だったようだ。

「あ、星月せんせお茶飲みますか?」
「いや、さっきもらったか「お茶飲みますか?」
「…あぁ淹れてくれ。」
「琥太郎せんせ…」
「どうしたんですか、陽日せんせ。せんせもお茶飲みますか?」
「お、おぅ。貰うよ」
「…水嶋先生も飲みますか?」
「あれ、僕にも淹れてくれるの?ありがとう。」

夜久月子は優等生だ。
こんな教育実習生ごときに振り回されるようじゃ優等生失格だ。

「うわっ、相変わらずまっずいねー。」
「…」
「水嶋ー。そんな言い方はよくないぞ。日本語を選べ。」
「じゃあ、やり直します。
        ―相変わらず、おいしくないね。」
「上出来だ。」
「どこが上出来ですか」
「まあ、不味いよりはマシだな。」
「一緒ですよ!!」
「郁、お姫様はまだご不満らしいぞ。」
「そうなの?じゃあ―相変わらず独特の風味だね、とか?」
「なんか嫌です。」
「水嶋、お前はほんとダメだな!」
「じゃあ陽日先生はこのお茶をどうやって言い表すんですか?」
「……
   ―不思議な味だな、とか?」
「もうそれお茶じゃないですよね。」
「めんどくさいなー。もう まずい でいいんじゃないのか?」
「そんなとこでまでめんどくさがらないでくださいよー、結構深刻ですよ?」
「じゃあ美味しいお茶を淹れれるようになるをだな。」
「それは無理ですね。」
「あきらめちゃダメだぞ、夜久。」
「まずい方がいいんですよね?星月せんせ。」
「…あぁ、そうだ。」
「今日どうしたの、琥太にぃ。」

この後私達が喋っていた話を全部振り返っていたら
さすがの仕事怠慢先生も慌て てしまうぐらいの時間が
かかってしまうので、割愛させてもらうことにしよう。
さすがの優等生も時間だけはどうしようもないのである。

「―あ、チャイムなった。」

チャイムの音は、キーンコーンカーンと文字表記にすると凄く間抜けだ。
どうでもいいけど。

「昼休みはさすがに戻ろーっと。
じゃあ先生方、夜久は教室に退散します ので。ご機嫌よう!」

今日の昼ご飯は何かなー!
腹が減っては戦はできぬ、だ!
みんなが待ってる教室へと小走りで向かった。







「…ご機嫌ようって何だ、あいつ。」
「そこが面白いんじゃない。」
「だから夜久に嫌がられるんだぞ。」
「だからの意味がわかりませんが?」
「ん?水嶋俺に喧嘩売ってるだろ。」
「滅相もありません。」